エスコリアルウールのベースボールキャップ

過去数週間、公私にわたって非常に忙しない日が続いています。

運営事情ではあるのですが、そんな慌ただしさにかまけてしまった結果、書き溜めていた記事のストックがついに底を尽きてしまいました。週次での投稿をコミットしているからには…… ということで、急ごしらえであまり深く踏み込んだ内容ではないのですが、今回はこの秋冬に仕込んだ少し変わったアイテムを紹介したいと思います。

英国の老舗による合作の帽子

それがこちら。英国のテキスタイルメーカー〈Joshua Ellis (ジョシュアエリス)〉によるエスコリアルウール (Escorial wool) の生地で作られた、ベースボールキャップです。

Joshua EllisとLock & Co. Hattersによるエスコリアルウールを使ったベースボールキャップ
Joshua EllisとLock & Co. Hattersによるエスコリアルウールを使ったベースボールキャップ
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同じく英国発の帽子メーカー〈Lock & Co. Hatters (ロックアンドコーハッターズ)〉とのダブルネームとなっています。Joshua Ellisが生地を織り、Lock & Co. Hattersで帽子に仕立て上げたという構図なのでしょう。

Lock & Co. Hatters

このLock & Co. Hatters、私としては今回初めて聞いた名前の帽子メーカーです。

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Joshua EllisとLock & Co. Hattersによるエスコリアルウールを使ったベースボールキャップ。Lock & Co. とエスコリアルグループのロゴ
Lock & Co. Hattersとエスコリアルグループのロゴ

創業は1676年と大変な老舗のようで、中学校の歴史で習った清教徒革命から間もない時代といえます。同社はモンテクリスティパナマやトップハットのようなオーセンティックな帽子も手がけており、映画〈007 (ダブルオーセブン)〉シリーズにおいて、ショーンコネリー氏時代のジェームズボンドが同社のハットやキャップを着用していたようです。

下の写真からも垣間見えるとおり、Joshua Ellisも創業が1767年と古いため、老舗2社のコラボレーションといえるのかもしれません。

Joshua EllisとLock & Co. Hattersによるエスコリアルウールを使ったベースボールキャップ。Escorial by Joshua Ellisとあるタグ
内側に縫い付けられたタグ。Escorial by Joshua Ellisとの表記。タグのもう片面にはLock & Co. のロゴが

帽子の雰囲気

ざっくりと織られた、ツィーディーなヘリンボーンの生地。コート用の生地が使われているのかなと推測します。手触りは柔らかく、こうしたウール製品にありがちなゴワゴワ感は皆無。ただし、帽子になってしまえば、エスコリアルウールのクリンプが持つナチュラルストレッチはあまり活きないのかもしれません。

Joshua EllisとLock & Co. Hattersによるエスコリアルウールを使ったベースボールキャップ。コート地のようなエスコリアルウール100%のヘリンボーン
コート地のようなエスコリアルウール100%のヘリンボーン

クラウンは比較的浅め。ベースボールキャップといえば、の〈New Era (ニューエラ)〉に照らし合わせると〈9twenty (ナイントゥエンティ)〉のごとき浅さでしょうか。サイズはアジャスタブルではなく、S・M・L・XLの4サイズ展開となっていました。

最後に

ということで、かなり薄めの内容ではありますが、今回は秋冬向けの新たなアクセサリを紹介させていただきました。

本品は、今年初旬に下の記事で「これいいな」と言及した代物なのですが、運良くJoshua Ellisのオンラインストアのサマーセールで入手できました。当時はSサイズしか在庫がなかったのですが、いつの間にか大きいサイズが復活していたようです。

秋冬の被り物なのですが、私の手元にはビーバーフェルトのフェドラハットとNew Eraの〈59fifty (フィフティーナインフィフティー)〉の間を埋める帽子がありませんでした。キャスケットやハンティングキャップなど選択肢には事欠かないアイテムではありますが、比較的珍しいモノを手中に収められたのかなと思っています。

Authored by
Navy Circle

サルトリアル・クラフツマンシップを中心としたクラシックファッションを追いかけるY世代。Respecting the long-lasting classics and craftsmanship

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