Bank Trunk on Wheelsの寸法はメーカーの公称で (高さ x 幅 x 奥行き) = (75.5 x 42.5 x 36.5 cm) となっており、容積は96リットル。国際線の場合、預入れ可能なラゲッジの大きさはエアラインによって異なり、三寸の合計が157 cm (62インチ) 以内であれば無料で預け入れでき、それより大きくても203 cm (80インチ) までであれば追加料金を収めればOKとしているものが多い理解です。日本航空 (JAL) の国際線は、203 cmまで超過料金は掛からないのだとか。本機の場合は154.5 cmとなりますので、基本的にはアップチャージなしでチェックインできるといえます。
災厄を引き起こした、どうしようもなく大きくて重い〈三洋堂〉のスーツケース。機内預け荷物の優遇が得られるビジネス or ファーストクラス (or プライベートジェット?) の乗客が使うべきものだろう
また、最近は新幹線においても、大型荷物を運んでいる際は特大荷物スペース付き座席の予約が求められるようになっています。その対象は三寸の合計が160 cmを超えるものなので、Bank Trunk on Wheelsはその対象外となる、すなわち専用スペースの確保は不要となります。特大荷物スペースは、事情を知らない外国人旅行者、または単にズルい人が勝手に占拠していたりするトラブルが多いと聞きますので、使わずに済むのに越したことはありません。
なお、引合いに出したRimowaのOriginal Trunkの寸法は (高さ x 幅 x 奥行き) = (73 x 44 x 36.5 cm) となっており、極めて似通ったジオメトリーとなっています。FPM・Rimowaのどちらの製品が先にマーケットインしたのか不明ですが、一方がもう一方をベンチマークしたのでしょうか。
以前から使っていたRimowaのTopas Titaniumの場合は、広げると平気で80 x 100 cmくらいのスペースを占有します。ホテルの部屋が十分に広い分には問題ないのですが、大都市の中心街のホテルや空港のトランジットホテルなどの狭い客室だと、広げるスペースを確保するのにも一苦労です。ちなみに、洋ドラを観ていると、スーツケースをベッドの上に広げるようなシーンを目にすることがありますが、たとえベッドランナーが敷いてあったとしても、私は衛生面で大きな抵抗があります。確かにベッドはスーツケースを広げるのに好都合なスペースではあるのですが……。
シンガポール・チャンギ空港のトランジットホテルにて。スーツケースを広げると足の踏み場もない
一方、片開きのBank Trunk on Wheelsの場合、主要な荷物はすべてメインの荷室の方に入っているのであれば、メインの荷室の方を下にして蓋を開ければ、蓋を大きく後ろまで倒さなくても中身を取り出すことができます。大体、80 x 50 cmほどのスペースがあれば十分というイメージでしょうか。すなわち、RimowaのTopas Titaniumの半分で済むことになります。
一方、トコジラミは金属の上は足が滑って動けないのだとか。すなわち、金属筐体のBank Trunk on Wheelsの荷室の中にはどう足掻いても侵入できないといえます。Bank Trunk on Wheelsから直接荷物を出し入れするとしても部屋のスペースを必要としないので、荷物はタンスなどに移さず、極力スーツケースの中に入れっぱなしにする運用とすることで、トコジラミ対策としています。
ロードトリップにも便利
他にも使ってみて便利だったのが、長期間のロードトリップ。
旅行先の空港でレンタカーを借り、1週間ほど車で各地を転々としました。車両後部の荷室にBank Trunk on Wheelsを横置きし、宿に着いたらその日必要な荷物をスーツケースから取り出し、持って入るような使い方ができ、毎日重いスーツケースを積み下ろししなくて済んだのが便利でした。
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