私の愛用品 (7) 10 eyevanの眼鏡・サングラスケース

眼鏡やサングラスを携帯するためのケース。

通常、アイウェアを買い求めると何かしら付属していますが、そうしたものはデザインが洗練されていなかったり、素材や作りがチープだったりすることもしばしば。私も、これまで単体で売られている眼鏡・サングラスケースを試してきましたが、今回紹介する〈10 eyevan (テンアイヴァン)〉のケースが決定打ではないかと考えています。

10eyevanの眼鏡・サングラスケース
10 eyevanの眼鏡・サングラスケース
10 eyevan
アイウェア「10 eyevan」のオフィシャルサイトです。

このケースは、10 eyevanの眼鏡・サングラスに標準で付属しているケースです。私は、10 eyevanの兄弟ブランドである〈Eyevan 7285 (アイヴァン7285)〉の眼鏡・サングラスはいくつか所有していますが、10 eyevanのアイウェアは購入したことがありません。ただ、そのケースには大きな魅力があり、アイウェアケースの有望な選択肢として紹介したいと思います。

10 eyevanのケースとEyevan 7285のサングラス
10 eyevanのケースとEyevan 7285のサングラス

10 eyevanのケースの特徴

一番の特徴は、ポリッシュされた素の赤銅で作られている点でしょう。

赤銅という素材

赤銅は名前のとおり銅をベースとした合金で、日本では刀の鍔をはじめ古くから工芸品に使用されてきた金属のようです。多くの場合、赤銅は薬品で表面に酸化被膜を形成して使われますが、10 eyevanのケースでは素の赤銅が使用されています。

表面処理を実施した赤銅製の工芸品の例
黒蝋色塗鞘大小拵[鐔(左上)、縁頭(右上)、目貫]銘 石黒政美作 (wikimedia.orgより引用、CC0)
表面処理を実施した赤銅製の工芸品の例
黒蝋色塗鞘大小拵[鐔(左上)、縁頭(右上)、目貫]銘 石黒政美作 (wikimedia.orgより引用、CC0)

10 eyevanは、眼鏡・サングラスの鼻当てに白蝶貝や黒蝶貝を使用したり、テンプルの端に18金の錘を配ったりと、パーツの素材へのこだわりが伺えるブランドです。赤銅のケースは、そうした思想の延長にあるのかもしれません。

エイジングの妙

赤銅という、他では見ない珍しい素材なのもさることながら、革やデニムのようにエイジングが楽しめるのが魅力的です。過去2年と少々使用したケースを、少し寄って写してみたのが下の写真です。表面の小傷やスレなど、使い込むことで生まれてきた風合いを感じることができます。

使い込むことで生まれる風合い
使い込むことで生まれる風合い

下の写真には、向かって左が使用品、右に新品が写っています。

新品との比較 (1)
新品との比較 (1)

下の写真では、下が使用品、上が新品です。

新品との比較 (2)
新品との比較 (1)

その他のディテール

内装は、薄いフェルトか何かが貼られています。

フェルトのような内張り
フェルトのような内張り
セーム革のワイプとともに
セーム革のワイプとともに

背面に見えるリベットも赤銅製でしょうか。

背面のヒンジとリベット
背面のヒンジとリベット

ケースの形状は、Eyevan 7285のそれと同じだと見受けます。Eyevan 7285のケースはアルミニウム製で、個人的にはそれほど高級感を覚えません。10 eyevanのケースは風合いの高さが格別です。

10 eyevanのケースとEyevan 7285のケース (1)
10 eyevanのケースとEyevan 7285のケース (1)
10 eyevanのケースとEyevan 7285のケース (2)
10 eyevanのケースとEyevan 7285のケース (2)
10 eyevanのケースとEyevan 7285のケース (3)
10 eyevanのケースとEyevan 7285のケース (3)

なお、この金属ケースがすっぽり入る、スウェードの「ケースのケース」のようなものも付属します。床革を使用したものでしょうか。私はこのスウェードのケースは使っていません。赤銅のケースも所詮道具なので、神経質に扱うよりもガシガシ使いたいところです。

スウェードの「ケースのケース」
スウェードの「ケースのケース」

収納力も悪くはなく、畳んだときに嵩張る眼鏡・サングラスも収納しやすい方かなと思います。例えば、下の記事で紹介した〈Jacques Marie Mage (ジャックマリーマージュ〉の〈Sheridan (シェリダン)〉は、畳んだ際に片方のテンプルの端からもう片方の端まで約15 cmと横方向に張っています。それでも、このケースにはある程度余裕を持って収納できています。

10 eyevanの純正メガネケースとJacques Marie MageのSheridan
10 eyevanの純正メガネケースとSheridan

最後に

ややニッチなアイテムとなりますが、個人的に気に入って使用している10 eyevanのアイウェアケース。

10 eyevanのメガネケース

Sheridanの記事でも書きましたが、将来入手できなくなってしまった場合に備えてスペアを買い置きしています。この度、2点目のストック (使用品を含めると3点目) を迎え入れたことを機に、こちらの記事で紹介することにしました。

後日、これとは別の眼鏡ケースを入手し、その紹介を下の記事で行なっています。よろしければ、併せてご覧ください。

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Navy Circle

サルトリアル・クラフツマンシップを中心としたクラシックファッションを追いかけるY世代。Respecting the long-lasting classics and craftsmanship

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    1. 八木澤勉 より:

      恐れいります。素敵なケースですね。
      私も購入したいのですがサイズが知りたいです。
      高さは何センチ位ですか?私のメガネは畳んだ時の厚みが3.8センチなのですがはいりますか?

      • Navy Circle Navy Circle より:

        コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。

        畳んだ時の厚みが3.8 cmだと、収納は少し難しいかもしれないですね。記事中で紹介したJacques Marie MageのSheridanは、テンプルを畳んだ時の厚みがちょうど3 cmくらいですが、ケースに入れて蓋を閉めると少しだけテンプルが押されてたわむ感があります。お使いのメガネにおいて、こうしたたわみがどの程度許容できるかによって、入る・入らないが分かれそうな気がします。

        また、手元に転がっていたペットボトルのキャップを3つ重ね、厚みが3.2 cmとなったものをケースに入れてみましたが、蓋はピッタリとは閉まりませんでした。