眼鏡やサングラスを携帯するためのケース。
通常、アイウェアを買い求めると何かしら付属していますが、そうしたものはデザインが洗練されていなかったり、素材や作りがチープだったりすることもしばしば。私も、これまで単体で売られている眼鏡・サングラスケースを試してきましたが、今回紹介する〈10 eyevan (テンアイヴァン)〉のケースが決定打ではないかと考えています。
このケースは、10 eyevanの眼鏡・サングラスに標準で付属しているケースです。私は、10 eyevanの兄弟ブランドである〈Eyevan 7285 (アイヴァン7285)〉の眼鏡・サングラスはいくつか所有していますが、10 eyevanのアイウェアは購入したことがありません。ただ、そのケースには大きな魅力があり、アイウェアケースの有望な選択肢として紹介したいと思います。
10 eyevanのケースの特徴
一番の特徴は、ポリッシュされた素の赤銅で作られている点でしょう。
赤銅という素材
赤銅は名前のとおり銅をベースとした合金で、日本では刀の鍔をはじめ古くから工芸品に使用されてきた金属のようです。多くの場合、赤銅は薬品で表面に酸化被膜を形成して使われますが、10 eyevanのケースでは素の赤銅が使用されています。
10 eyevanは、眼鏡・サングラスの鼻当てに白蝶貝や黒蝶貝を使用したり、テンプルの端に18金の錘を配ったりと、パーツの素材へのこだわりが伺えるブランドです。赤銅のケースは、そうした思想の延長にあるのかもしれません。
エイジングの妙
赤銅という、他では見ない珍しい素材なのもさることながら、革やデニムのようにエイジングが楽しめるのが魅力的です。過去2年と少々使用したケースを、少し寄って写してみたのが下の写真です。表面の小傷やスレなど、使い込むことで生まれてきた風合いを感じることができます。
下の写真には、向かって左が使用品、右に新品が写っています。
下の写真では、下が使用品、上が新品です。
その他のディテール
内装は、薄いフェルトか何かが貼られています。
背面に見えるリベットも赤銅製でしょうか。
ケースの形状は、Eyevan 7285のそれと同じだと見受けます。Eyevan 7285のケースはアルミニウム製で、個人的にはそれほど高級感を覚えません。10 eyevanのケースは風合いの高さが格別です。
なお、この金属ケースがすっぽり入る、スウェードの「ケースのケース」のようなものも付属します。床革を使用したものでしょうか。私はこのスウェードのケースは使っていません。赤銅のケースも所詮道具なので、神経質に扱うよりもガシガシ使いたいところです。
収納力も悪くはなく、畳んだときに嵩張る眼鏡・サングラスも収納しやすい方かなと思います。例えば、下の記事で紹介した〈Jacques Marie Mage (ジャックマリーマージュ〉の〈Sheridan (シェリダン)〉は、畳んだ際に片方のテンプルの端からもう片方の端まで約15 cmと横方向に張っています。それでも、このケースにはある程度余裕を持って収納できています。
最後に
ややニッチなアイテムとなりますが、個人的に気に入って使用している10 eyevanのアイウェアケース。
Sheridanの記事でも書きましたが、将来入手できなくなってしまった場合に備えてスペアを買い置きしています。この度、2点目のストック (使用品を含めると3点目) を迎え入れたことを機に、こちらの記事で紹介することにしました。
後日、これとは別の眼鏡ケースを入手し、その紹介を下の記事で行なっています。よろしければ、併せてご覧ください。
コメント 本記事の内容について、ぜひ忌憚なきご意見をお寄せください。
恐れいります。素敵なケースですね。
私も購入したいのですがサイズが知りたいです。
高さは何センチ位ですか?私のメガネは畳んだ時の厚みが3.8センチなのですがはいりますか?
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
畳んだ時の厚みが3.8 cmだと、収納は少し難しいかもしれないですね。記事中で紹介したJacques Marie MageのSheridanは、テンプルを畳んだ時の厚みがちょうど3 cmくらいですが、ケースに入れて蓋を閉めると少しだけテンプルが押されてたわむ感があります。お使いのメガネにおいて、こうしたたわみがどの程度許容できるかによって、入る・入らないが分かれそうな気がします。
また、手元に転がっていたペットボトルのキャップを3つ重ね、厚みが3.2 cmとなったものをケースに入れてみましたが、蓋はピッタリとは閉まりませんでした。