今秋冬シーズンのセール商戦も、いよいよ終盤に迫ってきました。
ここに至るまで、特に何にも食指が伸びなかった本シーズンの値引品。つい先日、Instagramで広告を見たことをきっかけに、ちょっとした小物を購入してみました。英国の毛織物メーカー (ミル) である「Joshua Ellis (ジョシュアエリス)」の毛織物・ニット製品です。
今回は、Joshua Ellisにて入手した、この冬最後の防寒グッズを紹介したいと思います。
Joshua Ellisのオンラインストア
Joshua Ellisといえば、ジャケットやコートなどに向いた紡毛の毛織物で有名かと思います。
残念ながら、私はまだJoshua Ellisの生地で洋服を仕立てたことはありませんが、同社のコート向けのカシミヤの素敵な生地を多く収録したバンチブックを見たことがあり、強く印象に残っています。また、John Foster (ジョンフォスター) やReid & Tailor (リードテーラー) などと並び、エスコリアルウール生地の織元であることでも有名です。
一方で、今回私が紹介するようなマフラー、または靴下などのニット製品が小売店に並んでいるのは見かけたことがありません。そうしたこともあり、私としては今回初めてJoshua Ellisのアイテムを手にすることとなりました。
冒頭でも紹介したように、今回きっかけとなったのはInstagramの広告を見かけたことです。オンラインストアにおけるセールの告知で、多くの商品が半額となっていました。
スクリーンショット出典: https://joshuaellis.com (2023年2月取得)
2つのストア
なお、位置付けがよくわからないのですが、Joshua Ellisの直営オンラインストアは上のWebサイト以外にも下のものがあるようです。
スクリーンショット出典: https://glenislacashmere.com (2024年2月取得)
Glen Islaと銘打った、Joshua Ellisのミルショップとあります。この2つ、サイトが相互に独立していることもあり、それぞれ販売されている商品のラインナップも異なるようです。私が広告を通じて最初に接点を持ったのは後者のGlen Islaの方でしたが、最終的に買い物をしたのは前者のJoshua Ellis名義のものでした。
注文から到着まで
今回の私のケースだと、商品は英国から出荷されたのち、DHLによって中5日で到着しました。比較的スムーズに進んだな、という印象です。100英ポンド以上の購入で送料が無料となるようです。また、Shipping termを見ると、布地以外の商品については、関税・手数料の類は表示金額に含まれているようです。とても良心的。
注文した商品の数だけ、下の写真のような深緑色の紙封筒が同梱されて届きます。あまり肩肘の張らないカジュアルな贈答には十分耐え得るものかと。
エスコリアルウールのマフラー
さて、ここから今回私が購入したアイテムを紹介したいと思います。1つ目は、茶色のマフラーです。
Prince of Wales (プリンスオブウェールズ) のタータンを纏った、エスコリアルウール100%のマフラーとなります。
前述のとおり、Joshua Ellisは数少ないエスコリアルウール生地の織元のひとつです。エスコリアルウールの洋服こそ仕立てたことはあるものの、マフラーはこれまで見かけたことがなかったので、興味本位で購入してみたという次第です。織り方や整理 (フィニッシング) の違いかもしれませんが、カシミヤのマフラーほどのふわふわトロトロ感はなく、ややドライなタッチかなという印象。これはおおむね想定の範囲内です。
長さは180 cmで、幅は50 cm。重さを測ってみると196 gで、ダブル幅 (150 cm) の幅なりに換算すると目付は約330 g/m。マフラーとしては軽めな印象で、ジャケット用に織られた生地をマフラーにしたりしているのかなと推察します。
この2つを実際にコーディネートするかはまだわかりませんが、以前紹介したエスコリアルウールのジャケットと合わせてみました。茶色のエスコリアルウール繋がりの2つで、色味も結構似通ったもの。
マフラーのウィンドウペーンの深緑色を、ポケットチーフで拾うイメージで。
実のところ、最近はあまり巻き物は装わないのですが、せっかく手に入れたので春が到来する前に活用してみたいところ。
カシミヤの靴下
2つ目は、カシミヤのローゲージニットの靴下です。
こちらの靴下、セールで1足3,200円と大変値頃だった (しかも関税・諸手数料込) ので、試しに3足買ってみました。
カシミヤ85%・ナイロン15%の組成。ウールにカシミヤ混ではなくカシミヤがたっぷり使われていて、靴下にするのは勿体無い気もします。このような価格なので、ややグレードの低い原毛が使われていたりするのかもしれませんが、手触りは高級なカシミヤのニットウェアのそれと謙遜ありません。
こちらは1足約50 g。見た目の割に軽く感じるのはカシミヤならではでしょうか。
日本で流通している靴下よりも、足の部分がやや大きめかなという印象です。私は、既製品やMade-to-order (MTO) のドレスシューズであれば、UKサイズでいうところの8 1/2サイズ前後を購入することが多いですが、そんな足には気持ち大きめに感じる靴下です。女性向けのものを買っても良かったのかも、とも感じます。
この靴下は、冬場に在宅で仕事をする日などに活用したいなと考えています。
最後に
今回は、Joshua Ellisのハイグレードなウール・カシミヤアイテムを紹介しました。
昨今の英ポンド・ユーロ高もあり、ここ2年ほどはあまり積極的に欧州からファッションアイテムを個人輸入することはありませんでしたが、久しぶりにいい買い物をすることができました。ラインナップの中では下のベースボールキャップにも非常に興味があったのですが、残念ながら私が見つけた時点ではSサイズしか在庫がありませんでした。
スクリーンショット出典: https://joshuaellis.com/en-jp/collections/hats/products/lock-and-co-escorial-wool-baseball-cap (2024年2月取得) エスコリアルウールのベースボールキャップ
キャップの製造元と思しきメーカーのオンラインストアにも同じ商品が販売されていますが、Joshua Ellisのオンラインストアの価格よりもかなり高額なので躊躇してしまいます。
なお、マフラーといえば、下の記事でコメントした深喜毛織のマフラーにも興味があったのですが、結局こちらは今年も手が出せずでした。淡い色味のものは汚してしまうのが心配で手が出せず仕舞いという顛末です。
この他にも、洋服や小物の生地や素材に注目して書いた記事を公開しています。よろしければ、下のリンクからご確認ください。
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