今回は、私が7年近く愛用しているTシャツを紹介したいと思います。それは、〈AK457〉のTシャツ〈Pocket SW V-neck Tee〉です。
私は個人的に長年愛用しているものの、定番商品ではなく2015年の春夏シーズンに登場しただけの製品で、今では見かけることすらないものとなってしまっています……。誰の得になるのか定かではありませんが、Tシャツの商品開発をされるアパレルメーカーの方に届け… という思いで、今更ながらAK457のポケットTの魅力を発信したいと思います。
AK457とは
AK457は、言わずと知れたアメリカのウィンタースポーツギアブランド〈Burton (バートン)〉の派生ラインとして過去に存在したものです。Burtonには、ウェアの上位ラインである〈[ak] (エーケー)〉というブランドがあります。AK457は、この [ak] の日本独自企画という位置付けでした。確か、藤原ヒロシ氏がプロデュースに参加しているといったような触れ込みだったはずです。また、[ak] と同様にハイエンドの機能性素材を使用したハイパフォーマンスウェアが中心となっていました。この記事の作成にあたって調べたところ、残念ながらAK457は2020年シーズンをもって終了しているようでした。
ポケットTについて
2015年初頭に、東京・原宿のBurton直営店にスノーボード用品を見に行ったところ、たまたま目に留まったのが入手のきっかけでした。このTシャツはポリエステルメインの組成なのですが、アクティブな日や夏の暑い日に長時間日向にいるような時に備えて化繊のTシャツが欲しかった、といった当時の私のニーズにも合致したものでした。
1着7,000-8,000円と安くはありませんでしたが、下に挙げるようなポイントが気に入り、合計10枚ほど購入して長年愛用しています。色は黒と紺、灰色があります。灰色も手元にあるのですが、写真を撮る際に引っ張り出すのが面倒だったため、残念ながらお見せすることができておりません。
サングラスの収納に便利なポケット
個人的に一番気に入っているのが、左胸についているスナップボタン付きのポケットです。サングラスをしまうのにとても便利なのです。
スナップボタンがあるので、ポケットに入れたサングラスが屈んだ時に抜け落ちることもありません。また、ポケットに若干のマチがあるので、変な膨らみがでることもありません。よく計算されているなと感じます。
私はTシャツのような軽装時には鞄を持ち歩かないので、サングラスを安全に仕舞える場所があるのはとてもありがたいです。
また、ポケットの形状自体も野暮ったくなくていい雰囲気です。斜めの切り欠きが、機能面・デザイン面でもうまくワークしています。
「ActiveWool」という機能素材
作り手の観点でのこのTシャツの最大の売りは、〈ActiveWool〉というテック系素材を使用していることでしょう。
これは、〈ニッケ (旧日本毛織)〉によるポリエステルとウールのハイブリッド素材で、肌側にウール、外側にポリエステル、間に空気層を持たせることで吸湿・発散や熱の遮断を図る素材のようです。
出典: https://www.nikke.co.jp/business/Lines_1/tech/img/activewool.pdf
外側はこのようなジャージー組織になっています。
ウールという素材に吸湿性や防臭性があるのは広く知られたところであり、おそらくそうした特長が生かされているのでしょう。実際の効果のほどはよくわからないのですが……。とにかく汗を多くかきそうだなという日には決まってこのTシャツを着るようにしています。
立体的なシルエット
写真だとあまり表現できないのですが、シルエットが立体的で綺麗です。テック系のガーメントはシルエットがイマイチなことが多いですが、これはその類ではなさそうです。
へたらず長持ちする
上記のとおり生地にウールが含まれているため、このTシャツはおしゃれ着洗剤で洗っています。そのせいか、7年たった今でもポリエステルのTシャツにありがちな毛玉や毛羽立ちはあまり見られません。学生服などに注力してきたニッケの生地だけあって、丈夫にできているのでしょうか…?
最後に
機能素材とは少し違いますが、最近は洗濯機で洗えるウール100%天竺のTシャツなどもよく見かけるようになっています。ウール100%も試してはみましたが、やはりおしゃれ着洗剤であらっても毛羽立ちは避けられません。機能素材はまだまだこれからも進化が見込まれる領域ではありますが、個人的にはこのAK457のポケットTは完成形に近いのではないかと感じます。
残念ながら、このTシャツはとうの昔に廃盤になっており、今ではフリマサイトなどでも入手することが困難です。上にも書いたとおり、私がAK457のポケットTの一番の魅力として感じるのはポケットの機能性です。一方で、本品と同様にニッケのActiveWoolを使ったTシャツはわずかながら存在するようなので、気が向いたらこうしたTシャツも試してみようかと思います。
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