米国のカジュアル衣料メーカー「Lands’ End (ランズエンド)」が、2022年末をもって日本市場から撤退するとのこと。

実のところ、私は撤退の報を聞いて初めて同社の商品を買ってみただけの有象無象で、古くからのファンでも何でもありません。
しかし、物は試しと買ってみただけの製品を手に取ると、すごくよい品質の製品を安価に提供していたのだな、ということに遅ればせながら気付きました。
撤退してしまうメーカーの製品のレビュー記事には、今後価値が見出されることはないでしょう。
しかし、いいものを送り出し続けてくれたブランドが日本からいなくなってしまうことを惜しみつつ、思うところを書き残してみようと考えました。
Lands’ Endについて知ったきっかけ
いつも興味深く拝見している、「サラリーマンのファッションを考える」さんの下の記事がきっかけでした。

こちらの記事の中で推されていた「スーパーT」と「スーピマ・インターロック」のカットソーが気になります。こちらのサイトのShichilieさんのイチオシなら間違い無いだろう、と。
閉店セールで半額とのことなので、物は試しと購入してみることにしました。
スーパーT
まずは、試しに半袖・VネックのスーパーTを購入してみました。

スクリーンショット出典: https://www.landsend.co.jp/pp/JP441242F.html
届いたTシャツは適度に肉厚で、手触りも良好。
首元の開き具合もちょうど良い塩梅です。


今回、私の手元に届いたものはインドネシア製でした。
米国発のカジュアルブランドのTシャツについて個人的に想起されるのは「American Apparel (アメリカンアパレル)」のそれです。
「Made in the USA」を売りにして、20-30米ドルで米国製のTシャツがラインナップされていましたが、生地も縫製もいまひとつでした。
同じ米国ブランド・同じ価格帯なら、Lands’ EndのTシャツの方が抜群にいいですね。
(そうしたこともあってか、American Apparelは立ち行かなくなったのかもしれませんが…)
話をLands’ Endに戻します。Tシャツ全体の様子がわかる写真は用意できなかったのですが、シルエットは寸同です。
スリムフィットは別で設定があるようですが、私が購入を試みた際には特定のサイズ・色の組合せしか残っていませんでした。
身頃の縫製はオーバーロックになっています。
さすがに、この価格だと丸胴やフラットシーマーは難しいでしょうか。

1度着た後に洗濯・ハンガー干しを3回繰り返してみましたが、値段の割に (値引き後の) ヘタる様子もありません。
まさに、商品説明で強調されているポイントが体現されているなと感じます。
汚れが落ちやすく、丈夫で長持ち。
シンプルな、良質名品Tシャツ。“Tシャツにとって、重要なのは「胸のプリント」ではない。”…それが25年前の、スーパーT誕生のコンセプト。当時巷にあふれていた、すぐにダメになるチープなTシャツではなく、毎日使っても長持ちする、シンプルで着回しやすい一枚求めて作られました。洗濯を繰り返してもシワ、毛玉になりにくく、色落ちしにくい。定番として一番大切なことを大切にし、現在に至るまで愛され続ける良質名品です。
出典: メンズ・スーパーT/Vネック/半袖 | ランズエンド
https://www.landsend.co.jp/pp/JP441242F.html
長袖も買ってみました。
私は身幅に対して腕が長めなのですが、袖が短すぎることもなく良好なサイズ間です。
袖口のリブはもう少し小ぶりな方が好みですが、これはこれでアリかもしれません。
他ブランドとの比較
私は、これまでTシャツは米国のカットソーブランド「Three Dots (スリードッツ)」や日本の「Auxca. Trunk (オーカトランク)」、「Gim (ジム)」といったややハイエンドなものを愛用してきました。
パンデミック下でリモートワーク体制になり、年中通して黒・濃紺の半袖Tシャツがユニフォーム状態 (下はユニクロのEZYジーンズ) となっていることから、「毎日袖を通すTシャツくらい奮発しても罰は当たらぬだろう」という体で躊躇なく高価なTシャツを購入していました。
Lands’ EndのTシャツと上で挙げたようなブランドのTシャツを比べたときに、個人的に好印象なのが首から肩にかけての縫製です。
下の写真は、Lands’ EndのTシャツと上記ブランドのTシャツの首周りを比べたものです。
Three Dotsからは「Keith (キース)」モデルを持ち込んでみました。
Three Dotsはモデルによって縫製が異なりますが、今回のKeithはバインダーネックとなっています。他はオーバーロックですね。

好みは分かれるところかもしれませんが、オーバーロックになっている3つのうち、Lands’ Endのみ肩までタコバインダーのテープが伸びています。
こうすることで、縫い目が肌に干渉しないようにしたり、生地が伸びるのを抑えられるようです。ただし、伸縮性が犠牲にもなるようです。

最後に
Lands’ EndのスーパーTのことをもっと早く知っていれば、4分の1、5分の1の価格のスーパーTで十分なクオリティのTシャツが得られたのに… と思うと、大変勿体無い気持ちです。
たまらず濃色系を中心に、半袖・長袖を組み合わせて50枚ほどストックしておきました。
仮に年に5枚新品を下ろすとしても、10年持ちます (苦笑) これでしばらくTシャツには困らないでしょう…

実は、スーパーT以外にも日本ランズエンドの最終盤の売上に貢献できた (?) アイテムがあります。
カシミヤのニットウェアです。よろしければ、下の記事も併せてご笑覧ください。
コメント
送料かかるけどアメリカから個人輸入するといいですよ
昔アメリカから購入してたんですけど、当時$12だったんですよね
20年ほど前の話ですけど
当時の価格を知ってる(ある時期急激に価格が上昇 元々$12が$18になり、今では$32.95でしたっけ?)者からするとちょっとな~という気もします
最近だと安いネット通販のTシャツ屋で、少し重めのTシャツを購入してますが、耐久性は結構高いですよ
ただ、今セールやってますね、本国Land’s Endで
コメントを投稿いただき、ありがとうございます。
20年も前からご愛用なのですね。私も、特にスーパーTについてはもっと昔から知っていれば…… と思うばかりです。
お教えいただいた本国オンラインストアのセールも覗いてみます。