下の記事で紹介したYearn Shoemakerの既成靴 (Ready-to-wear, RTW) を一足購入してみました。
注文したのは2022年2月なので、この記事を作成している2022年9月現在と少し事情が異なる点があるかもしれません。
どのモデルにする?
最初の一足は、下のRTWのレイジーマンを試してみることにしました。

イミテーションウィングのフルブローグオックスフォードを、伊Bonaudo (ボナウド) のクラストカーフに茶色のハンドパティーヌで仕上げたものです。
今回Yearn Shoemakerを検討する中で、初めて私はBonaudoというタンナリーを知りました。
調べてみると、伊Enzo Bonafe (エンツォボナフェ) などでも使われているようです。一方、それ以外の情報はあまり見当たりません。
アニリンフィニッシュのカーフとして「Paris Calf」と銘打った革があるようです。Yearn Shoemakerもこの辺りの革を使っているのでしょうか?
また、木型はラインナップの中でもつま先をスクエアに振った「Y07」ラストが使われています。

スクリーンショット出典: yearnshoemaker.com
はい、よくある「英Anthony Cleverley (アンソニークレバリー) のChurchill (チャーチル) インスパイア」ですね。
Made-to-order (MTO) というオプションも非常に魅力的ではあったのですが、以下の理由からRTWを選択しました。
格安のMTOアップチャージ
Yearn Shoemakerの大きな魅力の一つに、MTOのアップチャージがわずか50米ドル、という点があります。
既製品を主力展開する高級靴メーカーはMTOのアップチャージが数万円であることも少なくありません。
私の知るところだと、Gaziano & Girlingで300英ポンド程度のイメージです。
ただし、定期的にアップチャージ無料のフェアも開催されていると聞きます。
加えて、MTOの基本デザインの選択肢は、RTWよりも段違いで多いです。
逆にいうと、@yearn_shoemaker のInstagramに投稿されているデザインのうち、RTWで展開されているものはごくわずかとなっています。
特に、ダービーやローファー、モンク、ブーツはRTWの展開は皆無に近い一方、Instagram上では多くの作例が確認できます。
InstagramにはRTWのラインナップにはなさそうなさまざまな作例が日々登場しているので、MTOが主軸なのでしょう。
手製靴の製作に関して言えば、少量多品種でも効率が著しく損なわれることはないだろうと想像されます。
RTWのメリット
一方で、RTWの利点は返品ができること。Yearn Shoemakerの窓口になってくれるTimさんとの意思疎通に懸念は感じませんでしたが、保険を掛ける意味合いでRTWにしました。
私の場合、ハンガリーの靴工房VASS (ヴォーシュ) の靴を試着なしに個人輸入して大失敗した経験があります。
なお、RTWとはいえども、欲しいモデル・欲しいサイズの靴が必ずしも在庫されているとは限らないようです。
私の場合も注文時点で在庫がなく、注文後の製作開始となりました。
RTWを購入する場合、欲しいモデル・サイズの在庫の有無を事前に確認する方がいいかもしれません。
サイズの検討
前回の記事で紹介した通り、窓口のTimさんにお薦めいただいたサイズを選びました。
半信半疑ではあったものの、下の記事でも触れているとおり、実際に届いた靴のサイズはピッタリでした。
注文してみた
前回の記事でも言及したとおり、オンラインストアはShopifyで構築されているので何もつまづくことはありません。
発送はDHLの一択で、送料は35米ドルでした。
決済はPayPal一択で、PayPal上で支払い方法を選ぶ形となります。

スクリーンショット出典: yearnshoemaker.com
実際に手元に届いた靴を、下の記事でレビューしています。併せてご笑覧ください。
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