高騰し続ける、金相場。
昨今の世界情勢の不安定さを反映して、金相場は過去最高値を更新し続ける観測がなされています。これは、通貨安下の日本に限った話ではなく、基軸通貨である米ドル基準の場合も同じのようです。
金の価値が高騰すれば、金の装飾品の入手コストも上昇します。円安も併せ見れば、今は金の装飾品は買い時ではないと判断するのが妥当でしょう。しかしながら、昨年2023年のベストバイ記事でも取り上げたとおり、相場の観点では極めて不利なこのご時世に、金無垢のアクセサリーを購入してしまいました。
イタリア発の装飾品ブランド〈FOPE (フォッペ)〉による、メッシュ状のゴールドのブレスレットです。
今回は、このアクセサリーを取り上げてみたいと思います。
入手のきっかけ
下の記事の冒頭でも触れているのですが、私はゴールドカラーの装飾品を好んで愛用しています。
なかなか見つからない金無垢のブレスレット
ブレスレットについても、金色を基調としたものをいくつか所有しており、装いに合わせて時折着用しています。しかしながら、手持ちの物はいずれもシルバー925や真鍮などを金メッキしたのもの。一段上のラグジュアリーさを求め、18カラット (18金) または14カラットの金無垢のブレスレットでいいものがあれば、と長年探してきました。
しかしながら、なかなかピンとくるものに巡り会えません。〈Cartier (カルティエ)〉のようなハイジュエラーからは男性向けの金無垢のブレスレットもラインナップされていますが、同ブランドの〈LOVE〉コレクションのように、定番化してしまっていて少しありきたりすぎるかな、という気が。
比較的安価な部類だと、ノーブランドの喜平チェーンなどもあったりはしますが、少し輩っぽさを感じて敬遠してしまいます (ご愛用の方には失礼な物言いですが)……。
たまたま見かけたFOPEのブレスレットとその構造
そうした中、昨年の初頭に東京・日本橋のタカシマヤウォッチメゾンを訪れた際、〈FLEX’IT〉という独自のメカニズムを持つブレスレットのことを初めて知ることとなります。
精緻なメッシュ構造は見た目に美しいだけでなく、コマのひとつひとつにバネが内蔵されています。このバネが、容易な付け外しを可能とする伸縮性をもたらすものとなっています。
刻印にあるとおり、素材は18カラットのゴールド。表からは見えないバネの構造体も含め、全て金で作られているという特別感に惹かれます。その細工技術は、時計のブレスレットの下請製造を通じて培われたのだとか。〈Rolex (ロレックス)〉でいうところの〈Jubilee (ジュビリー)〉ブレスレットのような、細かいパーツで構成されたブレスレットを作っていたのだろうかと想像します。
そして、その最大の特徴は、下の動画のように脱着が非常に容易であること。私も、気付かぬうちに留め金が外れ、ブレスレットなどの装飾具を無くしてしまったことは少なくありませんが、そうした心配は不要なわけです。
一方、構造的な耐久性が気になるところですが、店のスタッフが言うには、過去日本では自然破損の訴えはゼロとのこと。誤って破損してしまった場合も、本国にて有償修理が可能なようです。
私が入手したモデル
最終的に私が入手したのは、FOPEの定番である〈EKA〉シリーズのもの。色はローズゴールドで、黒のメレダイヤモンドがあしらわれたものです。
ローズゴールドとブラックダイヤモンド
色はイエローゴールドにするかローズゴールドにするか迷いましたが、肌馴染みの良さや腕時計との相性からローズゴールドを選択。ゴールドのメタルウェアにこだわりがあるものの、イエローゴールドとローズゴールドのどちらを選ぶかはまちまちです。
宝石は透明のメレダイヤモンドがセットされたモデルもありますが、少し華やかすぎると感じたのでブラックダイヤモンドを選びました。価格こそブラックダイヤモンドのモデルの方が安くはあるものの、ブラックダイヤモンドは宝石としての価値が低いので悩ましい選択です。
EKAコレクション
ローズゴールド・ブラックダイヤモンドを決めたうえでも、仕様の異なるモデルが複数存在します。そこで、東京・銀座にあるFOPEの直営店に実物を拝見しに行くこととしました。最終的に選んだEKAシリーズ以外にも、メッシュがより細かい〈SOLO〉シリーズなどがありましたが、現品を見たり試着をするなどして、EKAシリーズの中でも細めのものを選択しました。
直営店のカウンターには、雑誌〈Safari〉が置かれていました。付箋の貼られたページを見ると、FOPEの特集 (記事広告?) が掲載されています。Safariには定期的に掲載されているとのこと。さもありなんな感じです。
サイズ感
サイズ感は好みが分かれるところ。ブレスレットに伸縮性があるので、手首よりも小さい寸法のものを選んでもフィットしますし、大きめのものをルーズに装着するのもひとつ。私は手首周りが18 cmですが、試着したうえでの装着感の良さを重視してLサイズを選びました。ブランドのサイズガイドによると、Lサイズは目安として手首周りが18 cmのユーザーに最適とのことで、結果として推奨どおりのサイズを選んだことになります。
金無垢素材なので、サイズが大きくなる、すなわちコマ数が増えるほど価格が上昇するのも念頭に置いておく必要があります。私の場合、ひとつ下のMサイズだと少しぴったりし過ぎて鬱陶しさを感じるな…… といった塩梅。曖昧ですが、MとLだと2-3万円程度の差があったような記憶です。
購入はポイント還元を重視して
上述のとおり、私は直営店や高島屋でFOPEの商品を下見しましたが、他にもいくつかの時計店などで取り扱いがあるとのこと。私は高島屋の10%ポイント還元を利用して、FOPEのブレスレットを購入しました。ちょうど腕時計のオーバーホールを検討しており、今回のポイントでオーバーホールの代金を賄うことができました。
当時、御多分に洩れず近日中の価格改定が予定されていた中、滑り込みで購入する形となりました。
装着してみて
こちらのブレスレットは、カジュアルな装いの際に活躍しています。
腕時計と重ね付けしてみると、このような感じです。腕時計はステンレススチールとローズゴールドを使用した、いわゆるコンビ時計。色の調和が取れているとはいえ、個人的には少しトゥーマッチな感じがして、時計を着ける場合はブレスレットは右手に装着することが多いです。
肌馴染みも悪くないのではないかと思っています (自称イエベ秋)。
一番役に立っているのは、フーディーやダウンジャケット、またはTシャツ1枚などのラフな装いに合わせるユースケース。このブレスレットで少しだけ他所行きの格好になると勝手に考えています。
最後に
今回は、FOPEによる金無垢のブレスレットを紹介しました。
ブレスレットといえば、〈HERMES (エルメス)〉の〈Chaine d’Ancre (シェーヌダンクル)〉の人気が上昇しており、入荷は予約後数年待ち、一部の高級時計の如く中古価格が定価を凌駕していると聞きます。代わりというわけではないですが、FOPE、エレガントながら存在感もあっていいと思います。社会的信用が著しく損なわれることもないでしょう (多分)。ただし、換金性は〈田中貴金属〉には及びませんが。
既婚男性がつけていいブレスレットは換金性が高く万が一の時にも家族に資産を残せる田中貴金属の純金喜平ブレスレットのみ。
— 八月 (@8th_month) June 5, 2024
ちなみにシェーヌダンクルをつけている既婚男性は100%不倫しています。 pic.twitter.com/I8guuxwWpl
(喜平ブレスレットは輩臭いからなぁ……)
最後に、ゴールドが引き立つのメタルウェアに関する記事を紹介して締めくくりたいと思います。
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