私の愛用品 (11) Valextraのミニ財布

これまで、「私の愛用品」と題して、私が長年愛用してきた品々を紹介してきました。

私の愛用品について
本Webサイトで紹介するアイテムの中でも、私の中で特に定番となっているものを紹介した記事をまとめています。 5年以上活用しており、今後も長く愛用していくことになるだろうと考える製品であることを基準としています (活用年数については一部例外あ...

そうしたアイテムはいずれも数年来に渡って大事にしてきたものですが、今回はその中でも最も付き合いの長いモノを紹介したいと思います。イタリアのラグジュアリーブランド〈Valextra (ヴァレクストラ)〉ラウンドジップミニウォレット (以下、「ミニ財布」) です。

Valextraのラウンドジップミニウォレット
Valextraのラウンドジップミニウォレット

ロイヤルブルーが眩しい (なんて個人的に思っている) こちらの革小物を、今回は紹介したいと思います。

Valextraのラウンドジップミニウォレット
Valextraのラウンドジップミニウォレット

新卒の初任給で購入したValextraのミニ財布

こちらのミニ財布、私のライフイベントにも強く結びついたものとなっています。というのも、新卒で働き始め、初任給が支給されたその日に買い求めたため。身の上話で恐縮ですが、フルタイムで働き始めて最初の暦日25日、職場を5時ダッシュして東京・銀座の三越に赴いたのがまるで昨日のようです。

確か、当時はValextraのこのミニ財布にするか、ブライドルレザーで有名な英国の革小物メーカー〈Ettinger (エッティンガー)〉の小銭入れのどちらにするかを悩んでいました。いずれも、小銭と数枚のカードが収まるものです。

Ettingerのブライドルレザーを使用した小銭入れ
Ettingerのブライドルレザーを使用した小銭入れ
スクリーンショット出典: https://ettinger.jp/shopdetail/000000000185/ (2024年1月取得)

両者とも購入前に何度か下見に赴いており、購入の当日までどちらを選ぶか決めかねていたのですが、最終的にValextraを選ぶことに。その鮮やかなブルーに惹かれたのが決め手となりました。

Ettingerの小銭入れに関しても、その開け閉めの簡単さに魅力を覚えていました。それが、最終的に下の記事で紹介したミニ財布へのインスピレーションへと昇華されたという次第です。

クロコダイル革で製作いただいたミニ財布
クロコダイル革で製作いただいたミニ財布

その後も増えたロイヤルブルーのValextra

このミニ財布に続くこと数年後、同色の札入れやマネークリップも手元に加わりました。

Valextraによるロイヤルブルーの革小物
Valextraによるロイヤルブルーの革小物。マネークリップ (左上)・札入れ (右)・ミニ財布 (左下)

しかしながら、過去にも下の記事でコメントしたとおり、私は現金やカード類の持ち出しについてはミニ財布ひとつで済ませるスタイルに落ち着いています。そのため、普段は札入れやマネークリップを持ち出さず、特別なオケージョンでのみこれらを持ち出すような使い方となっています。

入手から10年近く経過した現在の様子

さて、このミニ財布の現在の様子を。入手から10年が経過したとは言えど、他の2つほどのミニ財布とローテーションしているので、同じ財布を10年間使い続けているわけではありません。

革の様子と経年変化

まずは、表面の革の様子から。Valextra製品のシグネチャーともいえる型押しのカーフですが、具体的にどのような皮革が使われているのかは公になっていません。しかし、フランスのタンナリー〈Degermann (デギャーマン)〉の〈Dauphin (ドーフィン)〉という革だという説が囁かれているようです。

それほど丁寧に使っていたわけではないのですが、両面の革にはそれほど大きな劣化は見受けられません。ただし、ポケットに入れた時に擦れる角などは、若干エンボスが薄くなっています。

Valextraのミニ財布。表面の様子
表面の様子

手入れといえば、年に一度くらいの頻度で〈Collonil (コロニル)〉のシュプリームクリームを塗る程度でしょうか。今のところ、メインカラーである深みのある青が退色し、それを補修したりするような大掛かりなケアを必要としたことはありません。これは、Valextraでは〈Costa (コスタ)〉と命名されている黒いコバ塗料も同じで、今のところ大きな傷みは見られません。

It’s A Fine Line
コスタとインキオストロという2種類のエッジ・ペインティングは、ヴァレクストラの職人技術の結晶であり、エンジニアリングビューティーへのこだわりでもあります。

Valextraの革小物のカラフルさは顔料主体の仕上げからくるもので、元来エイジングを楽しむようなものではないのかもしれません。しかし、使い込んでいるミニ財布と使用頻度の少ない札入れを比べると、革の表面の様子が少し異なることがわかります。

Valextraのミニ財布と札入れ。同色のコンビネーション
Valextraのミニ財布と札入れ。同色のコンビネーション

札入れの方はエンボスの凸面に黒い顔料が載っているのですが、ミニ財布の方はそれが抜け落ちている様相です。

Valextraの札入れの表面。エンボスの凸面に黒い顔料が載っている
札入れの表面。エンボスの凸面に黒い顔料が載っている
Valextraのミニ財布の表面。札入れの表面に見られる黒い顔料が抜けている
ミニ財布の表面。札入れの表面に見られる黒い顔料が抜けている

ファスナー周りの傷み

一方、劣化が目につくのがファスナーのテープ。少し毛羽立ちが気になります。

Valextraのミニ財布。表面の様子
表面の様子

ファスナーについては、スライダーもメッキが大きく剥げてしまっています。

Valextraのミニ財布。メッキの剥げたファスナーのスライダー
メッキの剥げたファスナーのスライダー

なお、このミニ財布の現行モデルはファスナーの金具が金色で、私はそちらの方が好みです。もしファスナーだけ交換してもらえるのであれば、それもいいかなと考えていたりします。

ラウンドジップ ミニ ウォレット
商品詳細 ジップ式のミニウォレット。豊富なカラーバリエーションを展開しています。内側にはブランドの象徴であるV字カットが施されたクレジットカードホルダー2つ付き。 コバと呼ばれる革をカットした端の部分はヴァレクストラ独自の染料”Costa”...

内側の様子

あまり小銭を詰めすぎてパンパンにしないように心がけていますか、そのためか内側もそれほど目立ったダメージはありません。内側も、ケアといえば濡らして絞った布で拭く程度。

Valextraのミニ財布

最後に

今回は、特に付き合いの長い愛用品であるミニ財布を紹介しました。

Valextraのラウンドジップミニウォレット

冒頭で紹介したとおり、人生の節目に入手したということもあって、愛着の高い小物となっています。

この他にも、私の愛用品と題していくつかの品を紹介しています。もしご関心があれば、下のリンクからその一覧をご確認ください。

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本Webサイトで紹介するアイテムの中でも、私の中で特に定番となっているものを紹介した記事をまとめています。 5年以上活用しており、今後も長く愛用していくことになるだろうと考える製品であることを基準としています (活用年数については一部例外あ...

また、財布以外の革小物や鞄についても、過去にいくつか記事を公開しています。よろしければ、下のリンクから併せてご覧ください。

鞄・革小物
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Authored by
Navy Circle

サルトリアル・クラフツマンシップを中心としたクラシックファッションを追いかけるY世代。Respecting the long-lasting classics and craftsmanship

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